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医薬・医療機器業界での人口知能(AI)その②

人口知能(AI) 業界事情 データ関連
人口知能(AI)とは
 
まずは、人口知能(AI)について整理する必要がありますが、詳細はそれに特化した本やサイトに委ねるとして、ここでは、理解する上で良い情報を紹介することと、全体像を理解する上で大切な人口知能の種類やグループ化について、私見も含め説明します。
 
全体像を知るのには、人工知能を理解するのに一番良いのは、以下の書籍でしょうか。 2015年の本ですので、2,3ヶ月で進展ているこの業界の中で少し古くなってはいますが、著者の講演をYoutubeを見ることで、catch upすることが可能です。
 
  • 「人口知能は人間を超えるのか」
松尾豊著
2016年、アルファ碁が、人間に勝ついうニュース(大事件)がありました。前述の書籍はその前ですので、それ以降の進展も含め説明されています。
 
松尾氏は、東大準教授で、@人口知能学会等幾つかの会の代表をされており、第一人者です。 テレビ等にも積極的に出られているようです。
 
30分程度で、テレビということもあり、映像が充実しています
 
イメージを掴むのには、本よりもYoutubeの方が解りやすいように思います。
人口知能を大きく理解するには、この程度で良いように思います。今後も書籍、TV、ネット上の情報発信が増えていきます。良い情報があれば更新します。
 

医薬・医療機器業界での人口知能(AI)その①

人口知能(AI) データ関連 業界事情
この1年、特にこの6ヶ月、人口知能(AI)がニュースで取り扱われ華やかになってきており、今後、より拡大することは間違いないでしょう。来年の一番のトレンドとして、人工知能の各ビジネスへの応用になります。ただ、この人工知能、なかなか全体像が掴みに難い。 Googleを始めとする検索エンジン、画像の自動認識や、自動運転、大手銀行のコールセンターでの利用、はたまた掃除ロボット、武器まで、人口知能(AI)という言葉で語られています。医療分野では、創薬への応用や、画像認識による癌の診断、医師のサポート等もあり、また、その技術の一つである、機会学習や、ディープラーニングという言葉も増え、人工知能(AI)というものを解り難くしています。
 
医薬・医療機器業界でも、間違いなく人工知能(AI)の利用が進むでしょう。 
そのトレンドが本格化する前に、まずは、人口知能というところを整理し、その医薬・医療機器業界での応用状況、又今後の方向性につき、纏めたいと思います。

医療材料の共同購買ついて その①

業界事情

医療材料・医療機器の価格は、他製品と比べ、償還価格により左右されること以外にも、業界特有の流通構造、商慣習、嗜好性等の多くのことに起因して、解り難く見えにくい状況になっています。 一つの製品が病院により違う金額で取引されます。そのような場合、一般的には自然にある金額に集約してくるものですが、医療材料の場合はそのまま年を経ても維持されています。いろいろな点で、価格は業界の個々の非効率や矛盾が一番現れているようにも思えます。


価格の現状
一つの製品の病院毎の価格の差異ですが、後述する理由等により解りにくい状況です。 業界全体を俯瞰して確認する方法もないため、個別の調査をベースにする必要があります。 今まで見た幾つかのフグラフ・数値によると、価格が30,40%違うことも普通で、50%以上異なることも不思議ではありません。また、量を多く購入していても金額が高いこともあり、「多く買っても価格が高い」不思議な事象が多くみられます。 病院間の情報共有も、マーケティング情報もない世界では、価格というのは独自の意味を持つようです。

価格差の理由
前述の状況については、各病院・卸(代理店)等医療関係者は解っています。医薬品は、医療材料と比べはるかに価格調整が進んでおり、病院による多少の価格差はあるとしても、医療材料のようなことはありません。また、同じ病院の購買担当部門が扱う訳ですから、医薬品と同様に医療機器も価格の標準化が進んで良いはずなのですが、業界の違いにより何倍も難しいようです。


① 医療材料には正確なマスタはない
医療材料は、1病院が取り扱うものだけでも数千、数万の種類があります。世の中には、国が音頭を取っているメディスや、私企業(現在、卸グループ化)メディエ等あります。 特にメディエは病院からの信頼度が高いのですが、多くは参照情報として使われており、日本中の医療材料を纏めるところまで利用されてはいません。メディスは、各ベンダーには協力義務のあるものの、企業により温度差もあり、カスタム品目(特注品目)等の登録義務も曖昧なようで、進んでいません。 それなりに役にはたつのでしょうが、マスタというものは、完全でないと使いにくく、使われないようです。結果、病院はマスタを独自管理をすることになりますが、マスタ管理というものはビジネスのプラットフォームの中でも非常にレベルが高いもので、ある程度の品質を保つだけでも大変です。
複数病院を管理しているなら、なおさらこの医療材料マスタの管理は重要です。 整理するには、(傍目には)莫大な工数と労力、それに費用もかかるため、多くの病院はまずはこれにつまずくことになります。


② 同種同等品の規定がない
マスタに近いところですが、同じ機能を持つ、医療材料を纏めてグループ化する分類が未発達です。この医薬品はIMS等の企業をみても薬効により分かれており、それが現実に近いため比較的に楽なようです。医療材料というものは、同じようなものでも機能・効果が微妙に違ったりして、さてレベルでグループ化するかどうかは悩ましいところです。 上記マスタと同様、これも世の中で使える外部もマスタもないため、ここでも止まります。医療材料を比較するためには、まずは同じものを集める必要があります。


③ 医師・看護師・患者の好み・慣れが大きい
飲めばよい、注入すればよい医薬品に比べ、医療材料はものによって使い勝手が異なります。私が以前仕事をしていた医療機器メーカーでも20年以上前に販売したものが、ずっと主力製品でした。競合が多くはなくてもあるのですが、それでも一度使い勝手に慣れている医療材料は、医師・看護師はもちろん患者さん自身も変えたくはないものです。また、何年も使い続けたものは、それだけで安心であり、リスクも少ないわけで、何もなければ使い続けたいのは普通の心理と思います。 その使用されている医療関係者の方に、どのように説明し、何を選んで、どう協力してもらい、納得してもらうのか、これも時間と労力と費用がかかります。人間関係というのが一番厄介なので、これが一番の壁なのかもしれません。

次回は、上記についてより説明します。

@大田

医療材料の分割販売ついて その②

業界事情

東邦薬品のサービス

このニーズをきちんとシステム化し、サービスとして仕組み創りをしたのが東邦薬品です。 東邦薬品は薬事法的にはグレーゾーンの部分を、各関係者との間で意見を交わし、厚労省と話をつめ、最終的に厚労省から指針が出るところまで整備しました。

お話を聞くと、分割販売の法律的な解釈をふまえ、製造業を持っていないディーラーの立場(販売業)で可能な範囲を模索されたとのことです。事前に準備するのではなく、注文が入るその都度、箱から出し、個々に包装・添付書類を付けることで法的にクリアし、実現につなげました。また、このサービス向けのバーコードリーダーを提供し、病院でより簡単に利用可能にしています。法的な観点や、製造ライン等の大きな視点だけではなく、利用者視点で、一つ一つ工夫の積み重ね、サービスの枠組みを作られています。

詳細は、東邦薬品のホームページをご確認ください。

www.tohoyk.co.jp

youtu.be

 

ビジネスの難しさ

ただ、当然、各ベンダーがやらないことをディーラーが代わりにやっているのですから、利益が出る商売ではありません。その中でも、ビジネスとして大きく広げる会社の姿勢には頭が下がります。会社としては、この単体ではなく、総合的な視野での採算を考えておられます。

今や殆どの主力の材料についてはカバーが出来ていて、他のディーラーも自社でやるよりも良いので、東邦薬品を紹介しているとのことです。

企業に求められること

この業界は、長年、色々な要望や状況に応えるため、複雑な仕組みができ、面倒な処理が溜まっています。企業内での効率化もありますが、それ以上に企業や病院間には難しい問題が残っており、各企業は日々のビジネス中でなかなか手を出せないのが実情です。 一方、業界を大きく良くするためには、その効率の中にビジネスの芽を見つけ、それを根気よく解決に向けて進めていく必要が求められます。東邦薬品のように大きなことはできなくとも、私たちもこの業界向けのビジネスをしている意味として、業界の仕組みをより簡易にすることに貢献していきたいと思っています。

医療材料の分割販売ついて その①

業界事情

私は今年の4月から医療福祉大学院の乃木坂スクールにて、「医療材料のマネジメント」について勉強させていただいています。各ベンダーやディーラー(販売代理店・卸)から多く参加があり、楽しみにして聞いています。知らないことが多く、知識を広げることは楽しいものです。その中で、先日、取り挙げられた内容に医療材料の分割販売があります。

乃木坂スクール

 

分割販売の現状

以前、医療機器ベンダーで勤務し始めたころから気になっているのですが、ベンダーが複数入りセットとして箱(袋・セット等)単位に販売しているものを、各ディーラーは箱から出し、病院に納入していることがあります。データから見れば、販売の実績をディーラーからもらった際に、箱ではなく個単位だったりすることで解ります。ベンダーはディーラーに実販売価格と仕切価格との差額返還(後値引き ※将来、別途説明します)をするため、個数を箱単位になるまで管理したり、小数点以下で箱換算したりして工夫して処理しています。ただ、薬事法の観点からは、薬事承認された単位(箱)とは違う形(個)で病院に納入される訳で、グレーゾーンになっていました。

病院のニーズとのギャップ

これらは、病院のニーズの通りにベンダーが製品を出せてないことによる発生するものです。 ベンダーにとっては、単価が低い商品を小分けにして売れば、製造過程も細かくなり、添付書類も個々に添付する必要があります。 ベンダーとしても認識はできているはずですが、利益確保という意味で対応できていないのが現状です。

一方、病院としてみれば、10個や20個の箱単位でもらっても1,2本しか使えず、廃棄になってしまうことが発生します。また、その在庫は病院のクリニックのスペースを圧迫します。そのギャップを、ディーラーがカバーしているが故に発生している状況です。

医療機器サプライチェーンマネージメント(SCM)のポイント その②

サプライチェーン

僅少在庫の取り合いは日本に不利?

物理的な遠さは海外からの購入などの場合に強く感じられます。

外資系の医療機器会社での経験ですが、製造拠点が米国と英国にあり、当初グローバルのサプライチェーンは米国と英国のSCMチームに仕切られていました。リコールが発生しても、日本に情報が入ってくるのが海外での第一回目の対応会議から一週間後といったことはあたりまえで、改善後の製品の割り振りも知らないうちに決まっているような状態でした。

また、日本は真面目にフォーキャストを送り、発注も十分なリードタイムをもって行っていますが、米国でQAが通らない等の理由で品薄になった時に、受注順を飛び越して英国の注文に引き当たることも多々ありました。距離の問題なのか、それとも同じ言語を使用するアングロサクソンの結束なのか、同じグループ内でも不利と感じました。

半分疑心暗鬼になっているところで当時の部下が半年以上欠品となっていた製品を製造計画の時からモニタリングし、米国の出荷倉庫で日本のオーダーに引き当たったところまで確認しましたが、なんと翌日には日本からのオーダーが再び受注残のステータスに戻り、一旦日本向けに引き当たった製品が同日中に英国に向けて出荷されていました。米国の受注データ(受注日含む)や日本のオーダーに引き当たった画面のスクリーンキャプチャーなどの証拠を基に、英国に送ったことは責めずに、「英国から日本に向けて再輸出」をするよう強く依頼しましたが、無視でした。

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Face to Faceで話ができたり、受注データを操作できる人物との信頼関係があったとしたら、こういったことは回避できたのではないかと考えます。

転職して早々の出来事でだいぶ凹みましたが、その後気を取り直してSCMのプランナーや工場の製造計画などとのコミュニケーションを積み重ね、2年を過ぎた頃からグローバルのSupply、Demandのトップと年に数回会って話ができるようになって、「距離」が縮んだと感じるに至りました。北米・ヨーロッパ・日本での電話会議は日本時間の25時や26時が常でしたが、声もかかるようになり、海外の意図を汲みつつ、時にはお金の話をすることで相手の視界に入り、『日本は?』と聞かれるようになりました。

物理的な距離というと「移動にかかる時間」を連想しますが、それはまた次回で。

マスタデータついて 病院マスタ その②

データ関連

各社の現状

医療機器業界の各メーカー、販売会社・卸では、マスタをどこかから購入しそれを自社でメンテナンスしています。定期的に購入するところは少なく、何年か前に1回購入してそれを元に自社で情報を入れているところが多いように思います。実際のところ分析までできている会社は少ないので、情報はバラバラで古く、重複データもたくさん存在しているのですが我慢しているという状況でしょうか?

社内のシステムも、病院マスタを有効利用できる仕組み、例えば基幹システム上でマスタを管理し、そのコードをBI(情報系分析システム、レポートシステム等)やCRM/SFA(顧客情報管理システム)と共有して渡し連携させているような会社は殆どないようです。進んだ会社でも、まさに今、とりかかっているという感じでしょうか。 確かにこの仕組みができれば、社内のバックオフィス(経理・販売管理・購買等)だけでなく、営業担当と情報をやり取りすることができ、効率的です。

また、状況的に良くないのが、会社間のやり取り、特にメーカーと販売会社・卸とのやり取りです。前述のとおり、各社がバラバラの病院コードを持っているため、EDI(インターネットを通した受発注)等を使うためには、各社で読み替えロジックを社内システムで持つことになります。もともと、数万単位の病院コードを、各販売会社・卸毎に読み替える訳ですから、何10万、何100万のレコードとなる訳です。各メーカーはこの仕組みの構築と、メンテナンスをマニュアルで強いられており、病院名称の変更・統合・廃止が多い最近の状況では、メンテナンスが大変です。 解らないコードがあれば、都度問い合わせて病院名を確認し、データをメンテナンスする必要があります。それを各社が行っている訳ですから、業界的な労力の無駄は莫大です。

あるべき姿

一番、理想となる姿は、業界共有マスタではないでしょうか? 業界全体で同じ情報を利用可能なわけですから、診療科や病院機能も含めて一つのマスタをクラウド上(インターネット上)で管理し、各メーカーや販売会社・卸はそれにアクセスして利用する。メンテナンスは、インターネットで自動的に収集してくる情報と、各社が個別に調べている情報が自動的にアップデートされる形が美しいです。 この仕組みがもう一つ進むと、クラウドに接続された各社のシステムが、取引関係も全てクラウド上で行うことができ、業界のビジネスを2,3つ高いレベルに引き上げるものです。 実社会のビジネス(営業、流通等)とは別の次元で、ビジネスプラットフォームがあることになります。

なかなか、業界共通マスタとはいかないでしょうが、将来は必ずこの方向に進むと確信しています。 どうせこの方向に進むなら、どこよりも早く進み他国、他業界より一歩先を進みたいものです。

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